令和4年度 プログラム参加者

(令和4年7月~令和5年1月)

久保 直嗣

AC Biode株式会社

代表取締役社長久保 直嗣

設立:2019年

エネルギー・環境・リサイクル

CircuLite:厄介者の灰を吸着剤、抗菌剤にアップサイクル

当社は、厄介者の焼却灰の様々な課題を解決する方法として、灰に含有する成分特性を活用して、水質・大気・土壌を浄化可能な環境浄化型のイオン吸着性能を付与させた多孔質体に、当該灰を改質する実験に成功した。

ゼロエミッションを目指すため、発電所や焼却所の排熱を利用し、上記の機能素材化を水熱処理する際に不可欠な排熱エネルギーを活用し、製造コストの約40%を占める熱源コストの削減することを実現し、人工的に製造される合成ゼオライト、活性炭と比較し遜色のない機能を備えた素材開発に成功した。これは、競合素材が製造される際に発生流CO2と比較し、低炭素で生産可能な次世代型の機能素材となることを期待している。

(目的)

  1. 灰に含まれる各種主要成分のバラツキの範囲を調査し、工業製品して均一な性能を持つ機能素材(CO2等温暖化ガス吸着剤、抗菌剤)への改質を実証すること。
  2. 灰に含有する有害な重金属群を、当方技術を用いて、前処理工程にて除去し、安全な機能素材製品になることを実証すること。
  3. 灰を原料として製造する素材の機能を活用し、CO2等温暖化ガスの吸脱着効果、汚染土壌解毒資材の効果を実証する。

Message

福島にて、サーキュラーエコノミーの実現、リサイクル率向上に向けて貢献致します。

橋本 稔

AssistMotion株式会社

代表取締役橋本 稔

設立:2017年

医療関連

curaraを用いたロボットウォーキングで、イノベ地域にヘルスケア充実を!

AssistMotion株式会社は、高齢者をはじめとした身体動作の不自由な方などに対して、動作支援技術に基づいたロボットを提供し、一人一人が自立した、対等な社会を築き、人々を幸せにすることを目標としています。

本事業では、イノベ地域内で歩行アシストロボットcuraraを用いたロボットウォーキングを実施し、高齢者の健康寿命延伸の実現に向けていきます。この取り組みを通じて、イノベ地域における高齢者のヘルスケアを充実させたいと考えます。
震災と原発事故から10年が経過しても、住民の帰還は進まず、医療機関や介護施設、介護スタッフの人材不足に繋がり、高齢者の歩行能力低下により要介護者が増えています。
弊社では、衣服感覚で"着る"歩行支援ロボットcuraraを開発してきました。このロボットに、筋力を維持強化するためのロボット制御機能を備え、効果的なウォーキングを実現して高齢者の筋力低下を予防します。
このことにより、高齢者の歩行能力を維持し、健康寿命を延伸して、要介護者を減らすことを目的としています。

Message

未曽有の被害を被った福島を再建して、世界に発信できる都市にすることは、単に福島県の問題ではなく日本の課題です。福島県が全国で高齢者が最も健康な県になるために貢献したいと考えています。新しいヘルスケア技術が開発され事業化される、モデル県としたいです。

伊藤 晃寿

AZUL Energy株式会社

代表取締役伊藤 晃寿

設立:2019年

エネルギー・環境・リサイクル

安全で超高容量の非常用電源の開発

AZUL Energyは、高性能とされる電池に不可欠な、希少で高価な材料(レアメタル)を用いることなく、低コストと性能、環境適性を高い次元で両立する新素材( AZUL 触媒)技術を有しています。

地震や台風などの自然災害により毎年多くの地域で、長期停電などの被害に見舞われています。そうした停電時でも使用可能な電力は、人命に関わる重要なライフラインとなります。

我々は、このライフラインの確保のために、現在主流のリチウムイオン電池のように継続使用のために別の電源を必要としない、空気中の酸素を利用して発電できる『金属空気電池』の原理を活用し、安全・安価・超高容量かつ長期保存が可能なメンテナンスフリーの非常用電源を開発していきます。

Message

私のふるさとである福島・東北から環境配慮型の次世代エネルギーデバイスを生み出し、Made in Fukushimaとして世界中に発信していきます!

高波 正充

株式会社e6s

代表取締役高波 正充

設立:2021年4月5日

エネルギー・環境・リサイクル

インフラに依存しない自立型水洗トイレシステムの社会実装

いくら水や非常食があっても、水が流れない水洗トイレは汚物で溢れる劣悪なトイレとなり、健全に過ごせない。被災経験がなければ、そのようなトイレの重要性に気づけない。東日本大震災を経験した福島イノベ地域だからこそ、忘れがちな被災時の惨状を発信し続け、SDGsの11番目のゴール「住み続けられる街づくりを」に貢献する製品を送り出す使命がある。南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模地震の30年以内発生確率は70%と高い。次の震災に間に合うように、福島イノベ地域から自立型トイレシステムを提供する体制を構築しなければならない。
(株)e6sの自立型トイレシステムは、世界の 23 億人がトイレの無い生活をしている現実に対し、発展途上国のインフラ整備を待たずに水洗トイレを実装することを可能にする。原発事故により、福島イノベ地域の国際的な知名度は極めて高くなった。自立型トイレシステムが福島発の製品であるからこそ、世界の注目を集め、SDGsの 6 番目のゴール「安全な水とトイレを世界中に」に福島イノベ地域発の製品が貢献することが復興の旗印となり、負の遺産とも言える知名度が正の遺産に変わると考える。

Message

「災害時にトイレが使えない」ということを二度と経験したくない・させたくないという思いで活動をしております。福島から世界中にe6sシステムを普及させたいと思っています。

川崎 亘

株式会社huntech

代表取締役CEO川崎 亘

設立:2017年9月

農林水産業

浜通り地域一帯での獣害対策DX基盤の構築

獣害の原因となるシカ・イノシシの生息頭数は高止まりしている一方、対策の担い手は減少・高齢化しておりこれまでのやり方で獣害対策を継続していくことは難しくなっています。特にイノベ地域での生息域は拡大しており、避難先である遠方からわざわざ通い捕獲しなければならないといった課題だけでなく、事務作業等も含め多くの人手がかかっています。

捕獲業務の現場で罠監視センサーの利用は広がりつつあるものの、移動するシカ・イノシシに対して地域が連携して取り組むための基盤や捕獲報告などの付随業務の効率化など、多くの課題が残されています。huntech では獣害対策について、ICT技術等を活用し持続しうる獣害対策実施体制のため基盤構築に取り組んできました。

今年は一昨年取り組んだ捕獲者(現場サイド)のデジタル化、昨年取り組んだ行政(管理者サイド)のデジタル化を踏まえ、浜通り地区全体で進めていくための地域共通のモデルづくり(事業の仕様、帳票類のひな型、データ管理)を支援します。

Message

一昨年は罠監視センサーの利用やスマホでの捕獲情報の記録に取り組み、昨年は捕獲情報の行政との共有・連携を実施しました。今年度はさらに浜通り地区全体での獣害対策DX化を目指します!

木村 大地

株式会社アイセック

代表取締役CEO木村 大地

設立:2019年12月

医療関連

妊産婦及び配偶者のメンタルヘルス不調を早期発見し早期介入するオンライン健康相談サービス

我々は新潟大学医学部発ベンチャー企業として健康寿命延伸に寄与すべく、新潟県内の自治体や企業健保様をメインに医療健康データ分析事業や、オンライン健康支援事業等を展開しております。
産後うつについては、コロナ禍で対象者が増加するなか、早期発見早期介入が重要と言われています。

医療資源の格差(医療アクセスや診療科目の偏在、専門医不足など)を補うためのツールとして、①妊産婦及び配偶者のうつ病スクリーニング、②専門医との健康相談を、パッケージでWEB上で完結できるモデルを構築しました。今年度は対象団体を拡大し、実証を行う予定です。

対象者にはWEB上で専用問診にてメンタルヘルスのスクリーニングを実施し、要面談者にはWEB予約機能で面談日を設定。予約日時に専門医とオンライン健康相談を行い、重症者は受療勧奨につなげます。

オンラインで得るデータは同意取得後に匿名化データとして医学的科学的知見のもと分析することでサービス向上を目指します。

Message

安心して産み育てられる地域のサポートを!
前年度は南相馬市、田村市、東邦銀行様で実証を行い、期待以上の成果が出ました。隣県の新潟より、福島浜通り地区の皆様と、新たな環境構築に寄与できればと思います。

菅原 紀

株式会社ノースブル

代表取締役菅原 紀

設立:2011年8月8日

農林水産業

人間の不妊治療と同様の安全な牛受精卵の生産移植技術で、和牛農家と酪農家の所得向上と和牛の供給不足解消に取り組む

震災で疲弊した畜産農家の課題解決のため和牛繁殖農家から受精卵を生産し販売することで収益を作り、またその受精卵を酪農家で利用することでニーズの高い黒毛和牛を乳牛から生産することができる。この技術を利用して福島の畜産を盛り上げたい。

Message

思い出がたくさんある福島県で仕事ができること楽しみです。

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