令和2年度 プログラム参加者
(令和2年9月~令和3年1月)


福島浜通りボーディングスクール
SAGOJOは「旅人というはたらき方を作る」というミッションを掲げ、約20,000名のスキルを持った旅人の力で社会的な課題を解決するプラットフォームです。
当プログラムでは、福島の浜通りエリアの資源や課題を教材に、地域の持続可能な未来を描き、地域に実装する過程で、創造力を身につけることのできる「福島浜通りボーディングスクール」を中核とした事業に取り組む予定です。
現在、持続可能な社会の実現が求められています。「福島浜通りボーディングスクール」は「次代を担う子どもたちや大人の成長機会の提供」という社会的意義を通じて、経済発展している都市と、浜通りエリアの価値循環を目指します。浜通り地域は、東日本大震災の原発事故の発生で、他の地域にはない経験をしています。もともとのゆたかな自然・文化の資源と、原発事故によってもたらされた課題から、他の地域では得られない学びの場を創造すること。そして、「福島浜通りボーディングスクール」を通じて地域の関係人口を拡大し、持続可能性に寄与することを目指します。その中でSAGOJOは、「旅人という働き方をつくる」というミッションにもとづき、「旅人」が重要な役割を担っていく未来を実現していきます。
Message
2019年より浜通り地域に関わらせていただき、この地域の自然や人のあたたかさに触れ、大きな可能性を感じていました。浜通りならではの学びの場の構築は念願だったので、うれしく思っています。がんばります!


医療相談アプリ「リーバー」を用い、医療過疎地に持続可能なヘルスケアシステムを構築
リーバーは24時間365日スマホで医師に相談ができるアプリです。
医師の負担が少なく1問あたり最短3分の回答速度を実現しています。さらにチャットボットを用いた毎日の体温と体調の報告機能が加わった学校向けプランも提供し全国の教育機関で導入が進んでいます。
今回はこのリーバーを医療過疎地である福島県浜通り地域等15市町村に導入し、
①子どもの健康を守り、教育機関の負担も軽減
②医療従事者の負担を軽減
③地域住民の方々に医師へのアクセス向上を提供
などを目指します。
①については学校向けプランの公的教育機関への導入を計画します。
健康管理や予防医療に役立てて頂け保護者の安心感に繋がるのはもちろん、導入先の学校の先生の業務量削減にも寄与します。
②及び③では、新機能の開発を予定します。
リーバーを使って、かかりつけ医の先生に相談できるシステムを整備する事で、患者が新型コロナウイルスを過度に怖がり重症疾患の治療が遅れぬようサポートします。
また今後保健所の発熱者相談センターから各医療機関に相談窓口が移行するコロナウイルス関連の問い合わせも、リーバーを活用する事により医療機関の負担を軽減可能です。
Message
私は医療過疎地の新潟に生まれ、茨城で医師として成長し、西日本と都市部に偏重する医師リソースを是正するため医療相談アプリを開発しました。福島の皆様のより健康な生活を確保する一助となれましたら幸いです。


人材の"移動距離"を延ばす社会インフラづくりプロジェクトWay-Way
バーチャルツーリズムや、オンライン発信を活かしたセールス・情報発信の仕組みを構築する。
①地域の価値・課題と都市部企業の人材を掛け合わせた人材育成事業を『NCL南相馬』所属の起業家と進める。
②企業版ふるさと納税などの制度を利用し、都市部と地域を人材が行き来をし活性化させるための仕組みの開発を、NCL・JR東日本スタートアップ(JR東日本)が共同で開発し、人材の流動性の高い社会をつくる(2020年度、実証実験予定)。
③『地域未来実現プロジェクト』など、福島県常磐線周辺で、挑戦的・実験的事業に取り組む企業と積極的にコミュニケーションを取り合うことで、知見やノウハウの交換を活性化し、それぞれの活動の相乗効果を高め、新規事業の立ち上げ促進を図る。
Message
JR東日本の交通網を活用し関係人口の増加と新しい働き方・暮らし方の定着を目指す。まず小高駅を魅力化し、さらに周辺の駅と連動する事で、地域の人たちだけでなく、都市部の人材が地域と繋がる社会を作りたい。


ADDress 福島浜通りプロジェクト
ADDressの多拠点居住地域として、実証エリアの足掛かりとなる宿泊施設との連携と、空き家のリサーチおよび募集、物件管理者としての家守の募集。地域との共創を生み出すイベントや、実験的な拠点開発、改修、運用を実施。
空き家の有効活用と、ADDress会員である関係人口と担い手不足の地域との共創。関係人口を増やし、地域人材との共創や二拠点居住者、移住にも繋げていきます。
Message
今回の事業で、福島および東北エリアを強化し、関心を持ってもらえる会員を1人でも多く増やしていきます。


ICTを活用した獣害対策及び関連業務の効率化
【解決したい課題】
獣害対策及び関連業務では、罠の見回りといった現場業務に加え付随する紙ベースでの事務手続きは従事される方にとって大きな負担となっています。一部罠センサーなどのICT利活用事例も見られるようになりましたが現場業務にとどまらず関連事務作業も含めた全体での効率化を目指します。
【事業プラン内容】
本事業においては獣害対策及び関連業務の効率化を目指し「センサー等を用いた捕獲関連データの電子化」、「捕獲者の確認書類作成・提出手続のオンライン化」、「自治体における書類確認・集計業務の効率化」の実証を行います。イノベ地域のパートナーの方々と共にプロセス設計から始め、本格導入に向けた課題の洗い出しまで取り組む予定です。
Message
本事業を通じてイノベ地域が抱える課題の解決を図るとともに、今回の事業を全国の獣害対策におけるモデルとなるようイノベ地域の方々と一丸となって取り組んでいきます!


遠隔海洋観測ソリューションの開発
当社から装置本体および遠隔での海洋情報の取得サービスをユーザー(自治体様、漁業者様、環境調査会社様など)へ提供し、利用料(月額/年額課金)を得る形を想定。
本年10月に水中ドローンの開発において確立した、遠隔監視技術を活用した自己発電式の長期運用型環境観測装置の試作が完成予定。11月から実海域での実証試験を実施したいと考えている。また、並行して量産に向けた設計仕様の確定および量産試作を実施したい。
貴県で実施されている、漁業の復興と持続性の確保を目指す「ふくしま型漁業」に強く共感を持っており、実証試験を関係者の方々と実施させていただきたいと考えている。
海洋の産業は、洋上風力発電、大規模漁業などに代表される新たな開発が進んでいるが、環境への影響度や、資源量の把握については十分に行われてきていないという課題がある。将来にわたり人類が地球で活動し続けるためには海洋の情報の把握が必要であると考えている。
本プログラムにおいて当社は、洋上に設置する大量生産が可能な低コストの遠隔海洋観測装置とその情報を集約するクラウドシステムの開発を行い、海洋の資源量の把握や環境情報の取得を実現する基盤を構築したい。
Message
震災を乗り越え、水産業の再生、未来に向けた、持続可能な漁業の在り方を目指されている「ふくしま型漁業」の取り組みに心を強く揺さぶられました。水中の可視化技術で海の情報化を進めるお役に立ちたいです。


稲作農家のIoT実装による水管理の超省力化の実現と水路への転落予防の安全性対策
私達は、スマート水田サービス paditch を活用し、下記課題を解決します。
- 稲作で一番時間のかかる水管理における労力の超省力化
- 水門の遠隔操作による炎天下や大雨時などの安全対策
- 一農家当たりの作付け面積限界突破
- 稲にとって最適な水管理を自動化することで収量及び品質の向上
【解決に至るプラン】
①稲作農家の水管理における問題点や課題を調査
②paditchを導入することで水管理の負担を最大限低減できる圃場選定
③導入後の作業負担軽減について分析
④paditch導入圃場と、未導入の圃場の収量比較分析
「負担軽減+収量増」を実現することで、作付け面積を増やすことができ、収入も上がることから、持続可能な米作りを実現することができる。
本プロジェクトにおける目標は、水管理の労力を7割以上削減することとする。
Message
私達は「スマート農業」という手段を活用し、農家の労力低減と生産性向上、売上拡大に貢献します。このことにより、持続可能な農業の実現と福島県の可能性の追求に尽力致します。


コミュニティデザインツール「station」の開発・提供
stationのビジョン:「コミュニティ創りをアップデートし、誰もが自分のライフスタイルに合ったコミュニティを自由に選べる仕組みをデザインする。」
200名を超えるコミュニティオーナーやマネージャーの方々にヒアリングした結果、コミュニティ作りにおける大きな課題として、「コミュニティの設計の仕方がわからない」「コミュニティの実態を具体的に説明できない」という2つの点があることがわかりました。
stationは、上記の課題を解決するために開発・提供しているSaaS型のサービスで、これまで見え辛かったコミュニティの資産や価値を可視化し、集客、活性化、メンバーLTVの向上など、コミュニティ運営における目的達成を助けるコミュニティデザインツールです。
Message
人口減などの影響で、血縁や地域コミュニティ、行政や企業などが果たしていたセーフティネットとしての役割が希薄化しています。これは、コロナウイルスの影響によるオフライン接点の減少、想定される長期的な不況により、ますます顕在化するのではないでしょうか。"コミュニティ"というワードが重要視されていますが、その背景は、希薄化していく既存コミュニティを補完する、オルタナティブなコミュニティの形が求められているからと考えています。私達が得意とする"デザイン"で、コミュニティの価値の可視化、コミュニティの価値そのものの引き上げを行い、自分のライフスタイルに合ったコミュニティを自由に選べる仕組みを実装することで、福島という地に貢献したいです。